こんにちは、Akira(@slide_japan)です。
先日、Googleアドセンス の sellers.json の記事を紹介しました。
Google アドセンス の警告 sellers.json のメリット・デメリットと公開方法
Google アドセンスで警告が出るsellers.jsonの役割を説明し、その公開方法を紹介します。
その時、ads.txtについて少し触れたのですが、こちらも設定されていない場合、sellers.json と同様に警告文が表示されます。
警告の内容は「要注意 - 収益に重大な影響が出ないよう、ads.txt ファイルの問題を修正してください。」というもので、なかなか直球勝負を仕掛けてきています。
今回はGoogleアドセンスを始めたばかりの方向けに、ads.txtはどのような役割があるのか、そしてbloggerへの設定方法について紹介します。
カスタムads.txtを設定する5つのメリット 【ドセンス初心者向け】
この記事はこのような方向けです。
- ads.txtって何それ、おいしいの? 食べていい? という方
- ads.txtの警告が出ている方
- Googleアドセンスを始めようと思っている方、または始めたばかりの方
カスタム ads.txtとは?
ads.txt についてGoogle AdSenseヘルプで調べると、次のように書かれています。
ads.txt による認定デジタル販売者(Authorized Digital Sellers)の宣言は IAB Tech Lab によるイニシアチブで、コンテンツ内のデジタル広告枠が、そのコンテンツのパブリッシャー(ウェブサイトならばサイト運営者)が認定した販売者(AdSense など)を通してのみ販売されるようにするものです。サイト運営者様は ads.txt を独自に作成することで、自サイトの広告枠の販売者を厳密に管理し、偽の広告枠が広告主に提供されるのを防ぐことができます。
sellers.jsonの時に比べると、だいぶ日本語になっていますが、ちょっと分かりにくいですね。
ads.txtについて分かりやすく説明すると、広告主は広告を掲載するサイトが正規のサイトであるか、偽のサイト(なりすまし)であるかを判断する必要があります。
その際に確認している情報がads.txtに記載されたものです。
広告主が掲載先にしたサイトの情報と、ads.txtから取得した情報が合致すれば、広告を掲載するのに正規なサイトであると判明するのです。
よって、ads.txt とは、広告主が知りたいサイト運営者の情報が記載されているのです。
ads.txt の役割とは?
ads.txt は広告主が広告の掲載先を調べる際に使用されるのが分かりましたが、どうしてそのようなことが必要なのでしょうか。
それは、広告を掲載したことにするアドフラウド(広告詐欺)を防止する為です。
アドフラウド(広告詐欺)とは、掲載したことに見せかけた広告からアクセスがあったように広告主へ通知して、広告費をだまし取る詐欺行為です。
Webの広告は広告主と広告を掲載するサイト運営者の間に、幾つもの仲介業者を介します。
正規の仲介業者同士で適切な処理が行われていれば、もちろん詐欺など起こらず、効果的に広告を掲載して広告主へ利益をもたらします。
しかし、悪質な仲介業者が介在した場合には、ボットを利用して掲載した広告がさも効果があるように見せかけます。
機械的にクリック数を上昇させたり、閲覧している時間を作り出して、広告主へ利益を発生させぬまま広告費を徴収していきます。
このような悪質な仲介業者の行為を防止する為に、ads.txt に書かれた情報が利用されています。
ads.txt にはアカウント情報が記載されており、サイト側から送られたアカウント情報と、広告主側で保持しているアカウント情報が一致しているか否かを確認して広告の掲載を行っています。
いわば勘合貿易のようなものと考えると分かりやすいかもしれません。
お互いが持っている札が一致する場合、正規のサイトとみなされ適切な広告掲載先と認定され、広告の掲載が行われるのです。
ads.txtはアドフラウド(広告詐欺)対策において、必要不可欠なものです。
ads.txtを設定するメリットとデメリットは?
ads.txtを設定するメリット
サイト運営側のメリットとして、偽の広告が掲載されないようになります。
またGoogle AdSenseヘルプでは次のように記載されています。
ads.txt は、使用することを強くおすすめします。ads.txt を使用すれば、購入者が偽の広告枠を判別できるため、サイト運営者様としても偽の広告枠に収益が流れるのを阻止し、その分収益を増やすことができるというメリットがあります。
サイトの ads.txt に問題がある場合は、AdSense アカウントに警告が表示されます。収益に深刻な影響が出る可能性もあります
Googleが推奨しており、かつ問題がある場合には収益に深刻な影響を及ぼします。
よって、ブログ収益などを検討している方は、ads.txtの設定を行った方が良いと考えられます。
また、広告主側としては広告掲載先の透明性が高くなることで、広告が正規のサイトで適切に掲載されていることを認識できます。
そのような点で、広告主としてもads.txtが適切に設定されているサイトとお付き合いしたいのは言うまでもありません。
ads.txtを設定するデメリット
私の知りうる限り、デメリットはありません。
ちなみにads.txtに記載される内容は以下の通りです。
- SSPのドメイン(Google AdSenseの場合、google.com)
- パブリッシャーID(pub-********)
- 広告機関とパブリッシャーの関係
- 認証機関情報
掲載される情報のうち個人情報に該当しそうなのは、パブリッシャーIDです。
パブリッシャーIDは悪質な人に使用されると、アドセンス狩りという面倒な事態に陥ります。
とはいえ、サイト運営者である個人にたどり着く情報は記載されておらず、仮にads.txtを設定していようがいまいがアドセンス狩りの被害を直接的に回避できるわけではありません。
またads.txtを設定すれば、確実にアドフラウドを防止できるという訳ではありません。
ads.txtを設定すれば透明性が高まりますが、広告掲載には中間業者が幾つも入っており、その全容を明るみにするのは不可能と言われています。
以上がads.txtのデメリットです。
私はads.txtを設定することで生じるデメリットよりも、設定するメリットの方が高いと考えています。
なおメリットとデメリットは個人の環境によって変わってきます。
皆さんにとってメリットの方が大きいか、デメリットの方が大きいか判断して、設定の可否を決める必要があります。
ads.txtの設定方法
bloggerへads.txtの設定を行う方法について説明していきます。
設定を行う先はbloggerとなりますが、他のサイトでも似たような操作になりますので、適時読み替えて頂ければと思います。
行うべき設定は全部で5Stepです。
難しい操作や呪文のようなコードを打ち込まずに、クリックとコピペだけで済むので気負わないで挑戦してください。
アドセンスのサイトページへ移動する
Google アドセンスの左メニューにサイトがありますので、そちらをクリックして下さい。すると「1つのサイトで使用するads.txtファイルを作成する」という項目がありますので、そちらを開きます。
アドセンスを利用するサイトの ads.txt を取得する
表示したポップアップにダウンロードがありますので、そこからads.txtをダウンロードできます。なお、bloggerの場合、テキストファイルそのものをアップロードするのではなく、中に記載されたテキストをコピペします。
ダウンロードしたads.txtを開いて、中のテキストをコピーしてください。
bloggerの設定ページへ移動する
bloggerへと移動してください。bloggerのトップページから、設定ページへと移動します。
カスタムads.txt を有効にする
bloggerの設定画面に収益化の項目があります。その項目にある「カスタム ads.txt を有効にする」を有効に切り替えて下さい。
カスタムads.txt へアドセンスのページで作成したads.txtを設定する
カスタムads.txtを有効に切り替えたら、その下にある項目をクリックします。すると、入力フォームが表示されますので、アドセンスページで取得したads.txtの内容をコピペしてください。
コピペする時の注意点ですが、1行に ads.txtの内容が記載されるようにします。保存をクリックすると、入力した内容がブログに反映されます。
お疲れさまでした。
これでads.txtの設定が完了しました。
なお、Google アドセンスがads.txtを認識するまでに数日の時間を要します。
ads.txt を認識したら、Google アドセンスのページ上部からads.txtの警告画面が出なくなります。
正しく設定されているか気になるかもしれませんが、少しだけ時間を置いてから確認するようにして下さい。
最後に
今回はads.txtの役割と、bloggerへの設定方法について紹介しました。
説明した内容の復習を兼ねて、簡単にまとめます。
ads.txtはサイト運営者の透明性を高め、適切に広告を掲載する為に用いられています。
メリットとして、以下の点について記載しました。
- アドフラウドを防止できる
- Googleがads.txtの設定を強く推奨している
- 設定していない場合、収益に大きな影響を及ぼす可能性がある
デメリットは次の通りです。
- パブリッシャーIDが公開されてしまう
- 設定してもアドフラウドを確実に防げるわけではない
メリットとデメリットは各個人の環境によって異なりますので、どちらを選択するべきか判断が必要になります。
私はデメリットはデメリット足り得ないと判断しています。
ads.txtを設定する方法について紹介しました。
設定する際には、Google アドセンスのページでads.txtを取得する必要があります。
取得したads.txtは各サイト(今回はblogger)に設定します。
反映までに数日間の時間を要するので、適切に反映されたか確認するには少し時間を置く必要があります。
冒頭でも述べましたが、現在はads.txtだけでは不十分とされており、sellers.jsonの設定が推奨されています。
2022年8月現在において、sellers.jsonの設定は任意です。
sellers.jsonとは何か? メリットとデメリット、その設定方法について以下の記事で纏めてありますので、興味がありましたら参考にして下さい。
Google アドセンス の警告 sellers.json のメリット・デメリットと公開方法
Google アドセンスで警告が出るsellers.jsonの役割を説明し、その公開方法を紹介します。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
もし今回の記事が良かったと思った方や評価したいと思った方は、コメントを残して頂けると嬉しいです。
また、私はパソコン以外にも記事を書いていますので、そちらも読んでいただけると幸いです。
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